金融用語集

円高
円高とは、外国為替市場において、他の国や地域の通貨との相対取引で日本円の価値が高まった状態のことです。具体的には、アメリカドルと日本円との相対取引において、1ヶ月前の時点では1ドル100円で推移していたところ、現時点では1ドル90円となった場合には「円高」といいます。

円高が進むメリットとしては、日本円では以前よりも少ない金額で、外国製品を輸入できたり、購入できる点が挙げられます。
例えば、アメリカドル換算で、1ドル100円のときに日本円で30億円支払って商品を輸入していたところ、1ドル90円まで円高が進行すると、同じ量の原油を27億円で購入できることになります。

一方、円高にはデメリットもあります。特に、日本製品を外国に輸出したり、売却するケースです。アメリカドル換算で1ドル100円のときに、1台100万円の価格の自動車を1万台海外へ輸出すると、輸出代金は100億円となります。ところが、円高が進み1ドル90円となったときに同じ価格の自動車を同じ台数海外へ輸出すると、輸出代金は90億円となってしまいます。

このように、円高にはメリットとデメリットの双方が存在するため、輸入と輸出のタイミングをしっかり見極めることが大切です。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。