金融用語集

国債
国債とは、国が発行する債券を指します。国家が「期日までに利子をつけて返済する」と確約した債券を発行し、それを売買することによって国家運営のための資金を調達します。
国債は、原本と利子の支払いは国が責任を持って行うため信用度が高く、リスクが少ない金融商品です。国債は発行されたあとは、償還期限が来るまで保持して利息を得るだけではなく、債券市場での売買も可能です。

債券市場での国債の価値については、各国の財政状況が如実に反映されます。財政状況が逼迫しており、国債の返済能力が低いと判断された国家が発行した国債の場合、市場での価値は下落します。
一方、財政状況が安定しており、国家としての信用度が高い国が発行した国債は、市場でも価値のあるものとして評価されます。
国債を見れば世界の情勢や各国の状況をある程度把握することができるため、政治的にも重要な意味を持っています。

また、国が発行した債券は、国家と中央銀行との直接の取引は各国である程度規制されています。仮に日本の中央銀行である日本銀行が国から直接国債の引き受けをした場合、際限無く通貨を発行してインフレを起こすなど、通過安定を損なう恐れがあるからです。
そのため世界では、中央銀行が直接国債を引き受ける事を禁止している国が多くあります。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。