金融用語集

損益分岐点
損益分岐点とは、会社の売上高が黒字になるか、赤字になるかの境界線のことです。

提供することで企業が金銭を得られる商品やサービスは、その売上が全て利益になるわけではありません。
どんな商品であっても、それを生みだす費用というものが必ず存在しており、売上からそうした費用を差し引いた額が純利益となります。
たとえ原材料費というものがほとんどかからないサービスを提供して売上を出している場合でも、提供を行う販売員の人件費や、提供を行うための土地の使用料や建物の家賃、広告に使った宣伝費といった費用がかかります。
商品やサービスを提供することで得られる利益が、それを提供するためにかかる費用を完全に相殺して、損も利益も一切でない売上の数値こそが、損益分岐点です。

純利益が損益分岐点上にある場合、利益は出ていませんが損も出ていないため、最低限経営を続けることは可能になります。この状態にある会社は、損益分岐点の利益側に行くことが、今後の最低目標になります。
また、予想通りの成果を出せていない場合、損益分岐点を分析することで問題を洗い出すことができます。製造コストがかかりすぎているのか、そもそも宣伝が不足しているのかも知れないなど、考えるべき点は多数あります。損益分岐点は、経営戦略を立てる前提となる指標としても活用される数値です。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。