金融用語集

空売り
空売りとは、金融取引における信用取引のひとつで、保有していない株式を借りて売ることを指します。
株式の現物取引では買い注文から取引に入ります。現物取引で売却できるのは保有する株に限られ、買っていない株式を売ることは不可能です。

信用取引は信用を元に取引を行います。信用買いの場合は、信用に応じた金額まで自己資金を超えた買いが可能ですが、信用売り(空売り)の場合は資金を借りるのではなく、売るための株式を借り入れます。借りた株を売却することで、保有していない株式でも売りから取引に入ることが可能です。

空売りした株は後日返却する必要があります。通常は市場で空売り分の株を現物買いで買い戻して返却しますが、すでに返却に必要な株式を保有している場合は、そのまま現物株で返却することができます。

空売りのメリットは、下落相場でも利益が得られることです。
1株100円で空売りした後に1株80円まで株価が下落したときに買い戻せば差額の20円が利益となります。反対に110円に株価が上昇してしまうと差額の10円分の損失となります。

空売りは、信用買いよりもコストが高くなります。
株式を借りる際に発生する貸株料や、不足する株式を調達するのに必要な逆日歩(手数料)などさまざまなコストがかかるため、一般的には初心者には難しい取引とされています。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。