金融用語集

EPS
EPSとは、1株あたりの当期純利益のことです。正式名称がEarnings Per Shareであり、その頭文字をとって略称としています。当期純利益を、発行済み株式総数で割った数値がEPSとなります。

EPSは、とくに証券取引所に上場している企業の価値を判断するうえで、重要な指標となっています。

具体的には、前年度のEPSが100円で、今年度のEPSが200円となったと仮定します。このケースでは、利益が2倍となっているため、基本的に投資家の判断としては「この会社の株式は買い」となります。
一方、前年度のEPSが100円で、今年度のEPSが50円となったと仮定します。このケースでは利益が前年比で半減しているため、基本的に投資家の判断としては「この会社の株式は売り」となります。

なお、前年度と今年度の当期純利益が同じ金額であっても、EPSが変動するケースがあります。具体的には、発行済み株式総数が増加するか、もしくは減少するケースです。
前年度の発行済み株式総数が100株で、当期純利益が1億円であればEPSは100万円となります。しかし、第三者割当増資などで発行済み株式総数を10%増やした場合には、EPSは約90万9000円となります。一方、10株の自社株買いを実施して、10株を消却すると発行済み株式総数は90株となります。このケースでは、EPSは約111万円となります。
発行済み株式総数の変動に伴うEPSの増減についても、株価変動の大きな要因となります。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。