金融用語集

為替レート
為替レートとは、外国為替市場における国内通貨と外国通貨の交換比率のことです。
例えば1米ドル100円というのは、国内通貨の日本円と外国通貨の1米ドルの交換比率が100円という意味になります。

為替レートには、固定相場制と変動相場制があります。固定相場制の場合、金と交換できる基軸通貨が設定され、その交換比率は一定です。1960年代までアメリカは、「米ドルは金といつでも交換可能」という信用を元に固定相場制を採用していましたが、金の保有量が減り、持続的な交換が困難になったため、1970年代ニクソン大統領が交換停止を発表しました(ニクソン・ショック)。これ以降、固定相場制から変動相場制に移行する国が増えました。

変動相場制では、為替レートは誰かが決めている訳ではありません。インターバンク(銀行間)と呼ばれる為替市場の中で需要と供給のバランスによって決定されます。そのため、ある国の経済や政治が不安定になると、その国の通貨を買いたい人が減り、安全資産であるドルや円を買いたい人が増えるため急激な通貨安が起こったり極端な円高になったりします。
このように、市場参加者の需給のバランスにより、為替レートは決定され、為替レートは平日24時間変動し続けています。

ニュースの外国為替の取引画面で表示される為替レートは、インターバンク市場の為替相場を示しています。
一方で、銀行の店頭で提示されている為替レートは、インターバンクのリアルタイムのレートとは異なります。銀行では顧客が外貨預金や両替をするたびにレートを確認していては作業量が膨大になります。そのため、毎朝9時55分に東京仲値という値決めを行っています。9時55分の為替レートを基準に、その日1日の店頭のレートとして利用し、売値と買値を提示しています。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。