金融用語集

CDS
CDSとは、Credit default swapの略称で、主に取引先の倒産などによる債務不履行に備えるデリバティブの一種です。
例えば、A社がB社に対し100万円の債権を有していたとします。もしB社が経営破綻し債務不履行が発生するとA社には100万円の回収不能金が発生し債権全額が損失となります。そのような事態を回避するためにA社は銀行で「もしB社に債務不履行が発生したら100万円を支払う」という内容のデリバティブを発行します。このとき発行されるCDSの商品内容は「保証料を受け取るかわりにB社に債務不履行が発生したときはA社に対して100万円を支払う」となります。

CDSは、債務不履行に備える保険のようなものです。死亡時に保険金が支払われる生命保険と同様の仕組みを債務不履行を対象にして設定した金融商品がCDSです。
CDSの基本は倒産に備える保険のようなものですが、金融商品として債権とは別に売買されることもあります。生命保険や災害保険が本人の同意がなければ加入できないのに対しCDSは債権者以外も購入することが可能です。債権を有していない第三者が上記のCDSを購入すればB社による債務不履行が発生したときに100万円を受け取ることが可能です。

CDSの価格は、対象の信用力や経営の安定性などリスク評価によって決定します。信用力が高くリスクが低いほど保証料の負担が少なく、債務不履行になる可能性が高く信用力が低いほど保証料負担が高額になります。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。