金融用語集

ICO
ICOとは、「Initial Coin Offering」の略で、新規仮想通貨公開のことです。
歴史の浅い仮想通貨の世界では、新たな仮想通貨が発行されることがよくあります。企業や団体が新規に仮想通貨を発行し、それを購入してもらうことで資金調達を行う仕組みがICOです。株式の世界ではIPOという仕組みで新しく上場されますが、IPOが既存の会社が発行する株式を対象としているのに対し、ICOでは全く新しく発行される仮想通貨を対象にしているという点ではっきりとした違いがあります。

ICOで売り出される仮想通貨の使い道はさまざまです。企業の製品やサービスの決済に利用できたり、送金や支払いに利用したりするのが一般的ですが、ICOでは将来的な値上がりを期待した投機的な取引が中心です。現在のところ仮想通貨のICOに対する法的規制は厳しいものではなく、株式のIPOに比べればとても簡単に新しい仮想通貨を公開できます。将来的な可能性を期待された仮想通貨がICOで何十倍にも値上がりしたという例もあり、企業からは新たな資金調達手段として強い関心が寄せられています。

仮想通貨には、株式のように包括的なルールが存在しません。規制や取り締まりも取引所や仮想通貨ごとに行われているため、日本にはICOを直接的に規制するルールが無いのが現状です。チェック体制が緩いことから、中には詐欺に近いICOもあり、投資家には注意が喚起されています。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。