今後の日経平均の見通しは?2017年の動きをどう見る?

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2017年が新たにスタートしました。2016年の日経平均は、年初の急落やブレグジットによる急落の後で、トランプ勝利が大きく影響する予想外の年末高など様々な波乱に満ちた展開になりました。

しかし2016年最終週、外国人投資家の不在で細い商いとなった東京市場ですが、主役の投資家不在となってしまっては静かに終了せざるをえなかったのか、大きな変動は見られませんでした。
1年を通して見た場合には、+80円66銭高(+0.4%)というプラスレベルになっています。

 

現在の日経平均は?

2017年幕開けとなり、日経平均はNYダウの下落にも拘わらず上げた結果があらわれています。NYダウに対する日経平均の短期的な為替考慮後のドルベースは0.4プラスとなり、日経平均は70円割高で割高幅が縮小しています。

 

為替の動向が鍵?

日本市場を中長期的に米国市場と比較した場合には、ファンダメンタルにはかなり割安、テクニカルには割高だと言えます。
日経平均は米国市場をにらみながら為替の動向が鍵になると考えられます。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要となります。
テクニカルから見て、米国市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。一方、日経平均は中期上昇トレンドで、短期は下降トレンドです。良い調整位置になっていきたと言えるでしょう。

 

銀行間取引金利については?

ロンドン銀行間取引金利についてはここ5年来の最高値を更新し続けるなど上昇傾向にありますが、これは金融システムに対する不安と懸念があることを示していると言えるでしょう。
イタリア銀行やドイツ銀行の自己資本が不足しているといった、欧州金融機関に対する健全性への疑念が原因になっていると考えられます。
他方では、上海銀行間取引金利は落ち着いた状況ではありますが、今後株価が急激に変化していくことに注意しましょう。
上海と北京の不動産価格は上昇していますが、国有企業や中国の地方政府を含める不良債権問題などには特に注意しておくようにしましょう。

 

払拭されない懸念に対する各国の対策は?

それぞれの国の長期金利の低下、原油の低迷といった世界景気の減速についての懸念は払拭されません。
米国市場の経済指標は目先では好転していますが、今後も改善すると判断されて12月には追加利上げが実施されています。
欧州市場では景気低迷という状況で、欧州中央銀行は量的緩和やマイナス金利政策を継続するなどしています。

 

今後の日経平均に注目

今後日経平均がどのように動くか注目されるところですが、想定範囲を下振れするといった動きも見せています。
目先の日経平均の想定範囲は、上値が25日線 +100円、下値はボリンジャーバンド-1σ+100円の間での動きとして想定されています。今後の動きに注目しましょう。

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