日経平均株価とドル円相場はなぜ相関関係が強い?

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株価指標の1つに日経平均株価があります。日経平均株価を読み取ることで日本企業の動向を確認することができますが、ドル円相場と密接な関係があります。
一般に円高なら日本株の売り材料、円安なら買い材料と言われていますが、円高が進み日本株が下落、もしくは円安が進んで日本株が上昇という動きは実際にも見られることがあります。

日本の代表企業がドル円相場の強い影響を受ける

為替が円安なら日経平均株価は上昇するなど、日本の株式市場はドル円の為替レートの影響を大きく受けます。
日本の代表的な企業は輸出企業ですが、海外で活躍している日本の企業の代表と言われる自動車関連や電気機器などの企業はドル円相場の影響を強く受けます。

 

換金する時の円の価値が関係する

自動車関連や電気機器産業の企業と言えば、すぐに頭に浮かぶ企業はいくつかあると思います。これらの企業がドル円相場の影響を強く受ける理由として、海外の資金を日本の円に換金する時に、1ドルあたりの日本円の価値で損益が異なることがあげられます。
このことからドル円相場が円安に進めば、日本の代表的な企業を含んだ日経平均株価は上昇し、円高に進んだ場合には日経平均株価は下落することになると言えるでしょう。

 

中国進出企業も同様

現在日本経済の中心である自動車や家電など電気機器の産業については、2000年代以降海外売上比率が大きく向上しています。
過去輸入企業だった食品産業などの内需型企業も、中国を中心としたアジア諸国に進出することで海外売上を伸ばしている状況です。
中国の人民元は米ドルと為替レートを一定に保っているので、中国進出企業についてもドル円レートが円安のほうが有利だと言えるでしょう。

 

為替相場が活気づく時間帯は?

日経平均株価はドル円相場の影響を強く受けますが、具体的にどのように予測していけばいいのでしょう。
為替相場は24時間稼働していますが、大きく動くのは日本時間では夜の時間帯です。日本時間では夏は16時、他は17時にロンドン市場が開き為替相場は活気に満たされます。
そして23時になるとニューヨーク市場が開き、ロンドン市場とニューヨーク市場が交錯する時間帯については多くのお金が流動してドル円相場の動きも激しくなります。

 

日米の政策金利などの情報に注意

特にアメリカの経済指標によってはトレンドが一方的な状態で発生し、円安や円高方向へドル円相場が振れる動きも見られることがあります。
そのため日経平均株価とドル円の為替レートは相関関係が深い状態が続くと予想されますので、株式投資を行うためには企業のニュースや業績以外に為替レートにも注意する必要があります。
特に日米の政策金利や量的緩和などの策に関係する事象についてはアンテナを張っておくことが大切です。

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