貯蓄と投資が等しいってどういうこと?詳しく解説します!

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みなさんは、貯蓄と投資が等しいということを、ご存知でしたか?
等しいと言われても、一般的な印象では簡単に受け入れることは出来ないですよね。
そこで今回は、貯蓄と投資が等しいという理論について、分かりやすくご説明したいと思います。

一般的な視点における貯蓄と投資の違いと共通点

貯蓄と投資が等しいといわれるには、どのように捉えるのかを考慮する必要があります。
貯蓄と投資が等しいことを理解する前に、まずは、それぞれの言葉の意味を再確認しましょう。

「貯蓄」とは、将来のためにお金を貯めておくことです。
特徴としては、安全で、都合の良いときにお金を引き出すことが出来ます。

一方で「投資」は、利益を得るためにお金を投下することです。
特徴としては、確実なものではないが、更なる利益を得る可能性を持つという事です。
貯蓄と投資の共通点としては、どちらも将来の資産づくりを目的としている点があります。

客観的な立場から理解しよう

貯蓄と投資の基本的な意味の確認は済みましたが、これではなおさら貯蓄と投資が等しいといわれる理由が分かりませんよね。
貯蓄と投資が等しいという事は、経済学の考え方を用いて説明すると、理解しやすいかと思います。

簡潔に説明すると、個人から見た貯蓄と、事業者側から見た投資が一致するという事です。すなわち、貯蓄と投資をとらえる角度がより客観的な視点となっている点に注意して下さい。

所得=消費+貯蓄、生産=消費+投資

さらに、経済学の視点から考えてみましょう。
そもそも、一般的な貯蓄と投資の概念と、経済学での貯蓄と投資の概念が異なっている点に注意しましょう。

経済学での貯蓄の概念は、所得のうち、消費されなかったものです。
したがって、「所得=消費+貯蓄」という数式が、金額を単位として成り立つのです。
また、経済学での投資の概念は、生産されたもののうち、消費されなかったものです。
したがって、「生産=消費+投資」という数式が成り立つのです。

「貯蓄=投資」を理解するには

上記の説明で、「所得=消費+貯蓄」と「生産=消費+投資」の成り立ちは分かりましたね?
そのうえで、経済学の視点の中でも、マクロな経済を考えてみましょう。

マクロ経済での所得は、生産を分配したものです。
よって、マクロ経済の総所得と総生産が一致するという前提と持ち出すことで、「貯蓄=投資」の数式が金額を単位として成り立つわけです。
したがって、貯蓄と投資が等しいというのは、この立場で考えた結果なのです。

まとめますと、貯蓄と投資が等しいと言えるのは、個人の立場で考えるのでは理解できるものではありません。
実は「貯蓄=投資」というのは、マクロ経済を経済学的な視点から考えた場合、論理的に説明できるということだったのです。

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