個人年金は一時払いよりも全期前納払いを選択すべき?

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老後資金を準備する方法として個人年金保険を活用している人は多くいます。現役世代のうちに保険料を積み立てリタイア後に年金を一定期間受取ることができるので、公的年金を受給するまでの60歳から65歳までの期間を穴埋めすることにも活用できるでしょう。
さらに一定要件を満たせば、個人年金保険料控除など所得控除を受けることができるので節税効果も期待できます。
このような色々なメリットがある個人値金保険への加入を検討している場合、保険料は毎月支払うべきか、それとも一度に支払ったほうが良いのでしょうか。

 

保険料は一度に支払った方が得!

毎月保険料を支払っていくよりも、一度にまとめて支払ったほうが払込保険料の総額を抑えることができます。加入する時の年齢によって異なりますが、一括で支払うと受取る年金総額を払込保険料総額で割った返戻率が高くなるケースが多いようです。
保険料の支払い方法としては、毎月支払う月払い、半年に1度支払う半年払い、1年に1度支払う年払いがあります。
さらに保険料払込期間の全期間に渡る保険料を一度に支払う方法として、一時払いと全期前納払いがありますが、この2つは大きく異なる部分がありますので注意しましょう。

 

一時払いと全期前納払いの違い

一時払いは全保険期間分の保険料を一度に支払う方法ですが、全期前納払いは全保険期間分の保険料を一度に支払いますが、一旦保険会社に預けておく形です。
保険会社は預かった保険料から支払期日ごとに保険料として充てていくことになるため、一時払いとは仕組みが異なります。

 

一時払いと全期前納払いの特徴

保険契約の時に全保険期間分の保険料を保険会社に支払うという部分では、一時払いも全期前納払いも同じです。ただし一時払いは保険料を支払う形ですが、全期前納払いは保険料を預ける形という違いがあることで異なる部分が出てきます。

・未経過分の保険料の返還の有無
仮に死亡保険に加入し加入後すぐに被保険者が死亡したケースで考えて見ると、全期前納払いは保険会社にお金を預けていることになるので保険料として充てられていない未経過分のお金は返還されますが、一時払いの場合は保険料として全て支払っているので返還されません。
そのため全期前納払いで保険料を支払った時と一時払いで保険料を支払った時の、死亡保険金に対して支払った保険料に差が出るということを理解しておきましょう。

・所得控除の期間の差
さらに一時払いのほうが一度に保険料を保険会社に支払うため、全期前納払いよりも保険料の総支払額は安くなりますが、一時払いの時には所得控除(生命保険料控除)は保険料を支払った最初の年のみだけです。
全期前納払いであれば、生命保険料控除は保険料払込み期間中であれば毎年受けることができるという点に違いがあります。

 

どちらの支払い方法か良く検討して決めること

保険料総支払額だけで比較した場合には、どうせ一度に保険料を支払うなら一時払いのほうが安くて得だと思うかもしれません。
ただし一時払いと全期前納払いにはそれぞれ仕組みが異なるため、その内容を理解しておかなければ失敗したと後悔することになりますので良く検討してから決めることが大切です。

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