iDeCoの積立の途中で万が一のことがあったら資産はどうなる?

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老後資金を自分で積み立てながら、税制上の優遇が受けられる「iDeCo(個人型確定拠出年金)」。2026年12月から掛金の上限引き上げや加入可能年齢の拡大が予定され、これまで以上に使いやすい制度になります。ただ、老後まで長く付き合う制度だからこそ気になるのが、万が一のこと。積立中に、加入者に万が一のことがあったら資産はどうなるのでしょうか。

積み立てた資産は「死亡一時金」として受け取れる

iDeCoは、自分で掛金を出し、投資信託や定期預金などの商品を選んで運用する私的年金です。掛金は全額所得控除の対象となり、運用で得た利益にも税金がかかりません。ですが原則として60歳まで引き出せません。

ただし、加入者が亡くなった場合は別です。iDeCoの資産はなくなるわけではなく、遺族が「死亡一時金」として受け取れます。その金額は、それまでに支払った掛金の合計額と必ずしも同じではありません。例えば、投資信託などの場合、請求後に運用商品が売却され、現金化された金額となるため、運用状況によっては掛金の合計額より増えていることも減っていることもあります※1

※1 定期預金などの元本確保型商品でも、手数料等により掛金合計と完全に一致するとは限りません

死亡一時金は誰が受け取る?

死亡一時金には、受け取れる人の範囲と順位が決められています。加入者が生前に受取人を指定していれば、その人が受け取ります。指定できるのは、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹です。指定がない場合は、配偶者(事実婚も含む)が受け取ります。配偶者がいなければ、亡くなった人の収入によって主に生計を維持していた子や父母などが続きます。受け取れる人の順位は下図の通りです。

受け取る時期によって税金の扱いが変わる

死亡一時金を受け取った遺族には、税金がかかります。ただし、その税金の種類は、亡くなってから支給が確定するまでの期間によって異なります。iDeCoの死亡一時金は、税法上「死亡退職金」と同じ扱いを受けます

死亡後3年以内に支給が確定した場合は「みなし相続財産」として相続税の対象です。ただし、相続人が受け取る死亡退職金などには「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があります。例えば法定相続人が3人なら非課税限度額は1500万円で、受け取る死亡退職金等の合計がこの範囲内であれば、相続税がかかりません。なお、この非課税枠は勤務先の死亡退職金や、企業型確定拠出年金の一時金も合算して判定され、事実婚の配偶者はこの非課税枠を使うことができません。

3年を過ぎてから支給が確定した場合は、一時所得として所得税・住民税の対象に変わります。さらに、死亡から5年間、死亡一時金の請求がない場合は、遺族が死亡一時金として受け取る権利がなくなり、iDeCoの資産は通常の相続財産として扱われます。この場合はほかの遺産と合算して相続税を計算しますが、先ほどの死亡退職金等の非課税枠は使えません。このように、請求の時期によって税金の扱いや受け取る人が変わるため、早めに手続きを進めることが大切です。

死亡一時金は自動では受け取れない

死亡一時金を受け取るには、遺族による手続きが必要です。亡くなった人がiDeCoを利用していた金融機関に手続きをします。一般的には、運営管理機関※2へ「加入者等死亡届」を提出し、これとは別に、年金資産を管理する記録関連運営管理機関へ「死亡一時金裁定請求書」を提出します。死亡の事実を確認できる書類や戸籍謄本なども必要です。

万が一の際、家族が慌てないように、加入先の金融機関名や書類の保管場所を家族に伝えておきましょう。受取人を決めておきたいなら、運営管理機関※2への申し出であらかじめ指定できます。

※2 iDeCoの口座を開設している証券会社や銀行などの金融機関のこと

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